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レビュー:天地創造(SFC)

注意

当記事はレビューするにあたり、ある程度のネタバレ要素を含んでいます。

レビューランクのみ見たい場合は、下記の目次から直接レビューランクまで移動できます。なにとぞ、ご理解の上、楽しんで読んでいただければ幸いです。

SFCでは名作と呼ばれる作品は数多く存在しますが、中でもこの天地創造は当時、クロノトリガードラゴンクエストVIの影に隠れてしまったそうですが、間違いなく屈指の名作です。開発元のクインテットの名を冠して、『ソウルブレイダー』、『ガイア幻想紀』と合わせてクインテット三部作と呼ばれており、現在でも根強いファンによりリメイクが望まれている作品でもあります。

 

 

◆目次

 

ゲームシステム

各地のダンジョンを探索する際、アクション形式で戦うことになります。

主人公は各地で武器や鎧などのアイテムを手に入れ、それらを駆使して戦います。

基本的にはジャンプ、ダッシュ、攻撃、防御、物を押す・投げるなどの動作を組み合わせたアクションで敵モンスターとの戦闘及び探索を行います。

またアクションの組み合わせによって、ノーマル攻撃以外にも技を繰り出すことで、敵に対して大ダメージを与えることもできます。

そしてプライムブルーという青い水晶を魔法のリングにすることで、魔法を使用することもできます。

ストーリー

地裏という世界にあるたった一つの村「クリスタルホルム」。ここに暮らす村一番のやんちゃ者のアークは、村の仲間に焚き付けられて長老が入ることを禁じている開かずの扉を壊して中に入り、封印されていた「パンドラの箱」を開けてしまう。その箱を開けてしまったせいで、村の時間が止まり、村人たちは凍りつく。村人を助けるために、アークは地裏にある5つの試練の塔に向かった。そしてそれぞれの塔に封印されていた力を解き放ち、村人の復活と同時に「地表」の大地を創造していくことになる。

村人を助けるための旅は、いつしかこの星を復興するための旅に変わっていく。大陸から生命、そして人類の文明を取り戻す大いなる旅の先に待ち受けるアークの運命とは一体何なのだろうか……。

wikipediaより

神話であり、お伽話であり、SFであり、そして残酷なまでにリアルな物語

クインテット三部作では、どの作品においても共通していることですが、非常にストーリーの練り込みが深く、暗く重い運命を背負った登場人物たちの苦悩、生き様を丁寧に、あるいは残酷なまでにリアルに描き出すことで、単なるファンタジーRPGという枠を超えて、まさに『天地創造』という名の新たな神話を生み出すことに成功しています。

時に、プレイヤー自身に生きることの残酷さを突き付けてくる登場人物たち。

 

 

主人公、そして地裏の人々の正体が分かったとき、その重すぎる運命に言葉を失いました。果たして、生き物がこの世界に生まれてくるということは、どういうことなのか。そもそもすべての生命はどこからやってきたのか。

 

現実と地続きの世界観

主人公が地裏の世界から地表に降り立ったとき、世界は澱んだ空気にまみれ、とても生物が生きていける環境ではありませんでした。

ただ、この地表の世界には、現実の地名を冠した土地が広がっています。

そうです。地表の世界は、わたしたち、プレイヤーが生きている現実の世界と地続きになっているという事実が、早々に明かされます。

大陸が存在するだけで、まだ植物も動物も生きていける環境にはない世界。

すると、天地創造というタイトルが示すように、これから、この現実の世界が生み出されていく過程が物語として描かれていくのか、とプレイヤーに思わせてくるのですが……。

 

物語が進んでいくごとに、より衝撃的な事実が明かされていきます。

神話と科学の融合

大陸を復活させ、植物や鳥、そして動物を復活させるまでの物語を見ていくと、それはまさに神話であり、御伽噺であり、まさにファンタジーなのですが、ある時点から急にSF的概念が表出してきます。

そう。科学と理性の復活、人間の復活が成し遂げられたとたんに、物語の舞台に神話と共に科学が台頭してきます。
しかし、この2つの概念は決して物語の中で対立することはなく、共に1つの真実へと昇華していきます。

そう。

かつて、この世界で何が起こったのか・・・。

 

アスモデウス? 

いったい何のことでしょう?

人類の存亡が危ぶまれるような大惨事とは?

 

発売後30年、今なお、ファンの間で根強く議論され続けているエンディング。最後のワンシーンの意味とは・・・?

ストーリーが進み、主人公の正体が明かされ、かつてこの世界に何が起こったのかが明かされると、いよいよ主人公は本当の敵、本当の戦いに目覚めていきます。

衝撃の真実が続いた後、あらゆる伏線が回収されていく様は圧巻でした。

よくここまでの物語を最後まで描き切ったな、と素直に感心しました。

 

そして、すべての物語が閉じようとするその間際……。

 

悲惨過ぎる悲劇、まさに最期の命を燃やす怒涛の展開、しかし、このゲームをプレイした人たちが見たであろう僅かな救いもありましたね。

 

物語が閉じようとする本当に最後の一幕。

 

 

エル。 

彼女は何者でしょうか。

時計が示す時間は12時を僅かに過ぎていました。

ということは・・・?

そして彼女を訪ねた人物はいったい誰なのか?

 

万感の想いと最後の最後にひとつの謎を残し、物語は締めくくられます。

 

最高のゲームでした!!

まとめ

ひょっとしたらシナリオだけを見てもSFC史上、あるいは全ゲーム史上最高レベルなのではと個人的には思っています。

生命の起源、科学と神話、光と闇、表と裏、男と女、そして地球、ガイア。

あらゆる森羅万象には物語があります。

悲しい物語です。しかし、希望もあります。

残酷であり、そして優しい物語でした。

これが現代の映像技術でリメイクされずにいることが不思議ですし、残念なことこの上ないですね。

令和という新世代の今こそ、このゲームは広くプレイされるべきじゃないでしょうか。

ネタバレになるのであまりここでは書けないのですが、一度、世界がリセットされることになった最大の原因については、まさに現代と繋がる部分があります。

それだけに考えさせられるものもあります。

本当に最高のゲームでした。

レビューランク

ランク
S+
ストーリー

:★★★★★

オリジナリティー :★★★★☆
グラフィック :★★★★☆
音楽 :★★★☆☆
やり込み度 :★★★☆☆

 

ということで、今日はここまで。

 

 

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